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Smithsonian Global Sound と Moses Asch の Folkways

音楽を中心としたウェブログ(多くはサンプル音源ファイルなども紹介している)の記事アグリゲータ・サイト、mp3blogs.org 経由で。米国の Richard Silverstein さんという方のウェブログ Tikun Olam 所掲、2005年3月13日付「Smithsonian Global Sound: New World Music Research, Education & Download Service」という記事が目にとまった。

米国の Smithsonian Institute(スミソニアン協会、リンク先は公式サイト日本語紹介ページ)が、今年(2005年)2月に Smithsonian Global Sound(以下、SGS)というウェブサイトを開設し、世界各地の(民俗)音楽を収録したアーカイヴをオンラインで試聴・購入可能にしたという。

世界の音楽アーカイヴ

早速このサイトを訪れてみると、地域別・楽器別の検索ページ(サイト・トップ頁上方のナヴィゲイション「Browse Music Globally」より)から、実に豊富な音源が試聴できる。世界が南部アフリカ(サブ・サハラ)・アジア・欧州・中東と北アフリカ・オセアニア(南太平洋島嶼地域を含む)・南北アメリカと6つに分けられ、そこからさらに地域・国・民族などに基づいて細分類されている。もうひとつの楽器による検索では、気鳴(管楽器)・弦楽器・体鳴(パーカッション)・膜鳴(太鼓)・声楽の5つに大別、そこから細分類された楽器には、名前をみてもどんなものだか私には想像もつかないようなものが多数列挙されている。地域と楽器を複合させて検索を絞り込むこともできる。

試聴する場合、オリジナル音源の長さにかかわらず1音源あたり30秒と短いのはちょっと残念。それでも、興味の赴くままにブルガリア歌謡やアフリカ各地のドラム音楽やコーラスなどいろいろ聴いてみると、文字通りの安楽椅子旅行気分をしばし楽しむことができた。昔、短波放送で夢中になって民俗音楽を聴いていたのをまた思い出した。音源の購入は、長さ5分未満のものは1ファイルあたり USD 99セント(オン・ライン決済、要クレジット・カード)。ファイルのダウンロード手順など案内をみるかぎりでは若干ややこしそうな印象を受けるが、私はオン・ラインで音楽を買ったことがないので、使い勝手についてはよくわからない。

このサイトでは嬉しいことにストリーミングによる放送もしている。サイト上方ナヴィゲイションの Features and Education --> Radio Global Sound から。選曲はアルゴリズムで機械的に決めているのか、アフリカ音楽からカリブ海の歌へ、日本の琴独奏からアメリカのブルーズへと脈絡なく自在につながって流れてくる。ストリーミングでは音源の抜粋ではなく、各曲ごとにフルに流れるようだ。

検索ページからの試聴・ストリーミング局ともに要 Flash(Shockwave)。「Play...」を押すと別窓でプレイヤーが起動する。

Asch の Folkways Records

また、Silverstein さんの上掲記事には、SGS に関するルポ(約6分、アメリカの公共ラジオ放送ネットワーク NPR による)へのリンクも張られている。このルポは、SGS 音源アーカイヴの中核を成すコレクションのひとつ、Moses Asch 主宰の Folkways Records(リンク先は Wikipedia 英語版)を中心にとりあげたものだった。

Moses Asch という人も Folkways Records というレーベルも、私は恥ずかしながら今回初めて耳にした。彼と彼のレコード・レーベルは、Woody Guthrie, Pete Seeger など(私でも名前だけは目にしたことがある)北米のフォーク・ミュージックの偉大なミュージシャンたちを多数録音して世に出したことなどで大変よく知られているという。スミソニアン協会公式サイトの関連ページ「Smithsonian Folkways Recordings」や上記 NPR ルポによれば、Asch は1948年から亡くなる1986年まで40年弱の間、ほぼ毎週1枚の割合で2000枚以上のアルバムをリリースし、しかも一度作ったレコードは決して欠品しないようにしていたとのこと。NPR ルポには、大量の在庫を抱えてしまい発送などの手間もかかるそんな商売のやり方では損する一方じゃないかと問われて、「ローマ字アルファベットの“Q”の字は〔英語では〕あまり出番がないが、じゃあ“Q”を使わないことにできるか?」と Asch が反問したという“ちょっといい”エピソードも紹介されていた。

スミソニアンのサイトでは、Asch が蒐集した音源を彼の死後引き継いで拡充してきた同協会が発行しているカタログが PDF で閲覧できる。これを見ると、北米のフォークにとどまらず世界各地の音楽やバラッドから詩人・作家による自作朗読まで多彩な音が収録されているようだ。SGS ではこれに加えて、在インド Archives and Research Center for Ethnomusicology や南アフリカの International Library of African Music などの大規模な民俗音楽アーカイヴと提携してさらに多くの音をオン・ラインで紹介している由。

Asch の遺志は、自分の歿後も「廃盤なし」の方針を堅持してほしいということだったそうだ。インターネットを通じてそれが(少なくとも利用者にとっては)低コストでこうして実現する(提供側の SGS のシステム構築には MSN が関わったとのこと)。飜って小泉文夫や NHK が収録した邦楽(とくに民謡)の貴重なコレクションをもつはずのこの国は……とボヤきかけたら、小泉文夫記念資料室で(アイヌのバラッドのほんの一部が)試聴できるのを知った。

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| - () | at 16:52 on 2005/04/11 |
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