Can の周辺:インタヴュウほか
以前、David Sylvian への電子メールによるインタヴュウを公開したオン・ライン誌 Spike Magazine(英文)が、Can の2代目ヴォーカリストだった Damo Suzuki(リンク先は同氏公式サイト)へのインタヴュウを掲載している(URL に "0205" とあるので、どうやら05年2月号での公開だったようだ)。
「I Am Damo Suzuki」(在英国・Manchester の同誌スタッフ Craig Johnson さんによる)と題されたこの記事で、伝説化されたこのミュージシャン(すでに50代半ばにさしかかったそうだ)が語る言葉は、こちらは文字面を追って読んでいるだけなのに圧倒される感じがするくらい力強い。冒頭いきなり「創造的な事柄は必ずゼロから始まる(All creative things begin with Zero)」とある。こういうのを聞くと、発言者が日本人だからということで西洋人は禅など連想するのだろうか(……と思うと、ちょっと笑える)。
公式サイトを拝見すると、ちょうど今また来日中(!)。ツアー・スケジュールは驚くほど精力的で、文字通り世界を飛び廻っている。上記インタヴュウによれば、現在行なっている世界ツアーのライヴ録音を中心にしたアルバムを今後すべてCD2枚組で続々とリリースする意向のようだ。私は Can 時代(ということは30年ほど前(?!))の彼の音しか知らない。
また Can の関連で、別のオン・ライン誌 Perfect Sound Forever(PSF, 同じく英文)が、昨年のサイト完全リニューアル後の最近号でいわゆる“ジャーマン・ロック(Krautrock)”を取り上げた何本かの記事をまとめている(おそらく同誌旧稿を整理し直したものと推測される):
1・2ともに各4本の記事。1は Can の中心的メンバーだった Holger Czukay を中心としたもので、1997年の同氏米国ツアー時に取材したインタヴュウ1本、Czukay ご本人執筆の記事2本(「A Short History of Can」と「Czukay on Stockhausen」)ほか。Damo Suzuki との出会いの経緯や Can の自作スタジオ裏話などがおもしろく語られている。
2は Kraftwerk と Tangerine Dream に関わった人たちへのインタヴュウが主で、同じく1997–98年にかけての取材。ドイツの音楽シーンにもまったく昧いので全然知らなかったことばかりだったが、とりわけ(数年から十年程度の周期で、音楽メディアが必ずと言っていいほど持ち上げる)1970年代“ジャーマン・ロック”の実情をうかがい知ることができる「The Real Krautrock Story」が個人的には興味深かった。