スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
category: スポンサー広告 | permalink | - | - |

NHK特集「カメラマン サワダの戦争」9月5日再放送

ヴェトナム戦争における報道写真でピュリッツァ賞を受賞した写真家、沢田教一を扱った番組が、来る日曜日の9月5日、23時25分からNHK総合TVで再放送される。つい先ほど知った。鮮烈な印象と(毎度のことで恐縮ながら、極私的な)思い入れを留めるドキュメンタリで、後者のせいでこう言い切るのに若干躊躇を感じるが、傑作と呼びたい。

[NB] 9月5日放送分は、同日23時57分頃発生した東海道沖を震源とする地震とその後の報道のため、当該ドキュメンタリが半分ほど進んだところで中断された。再度の放送は9月12日(日)23時10分から予定されている。〔以上、04年9月6日追記。「NHK アーカイブス」番組公式サイト・トップ頁の情報による〕

以下、長くなるが紹介文を引用する:

NHK特集「カメラマン サワダの戦争~5万カットのネガは何を語るか」(当初のURL: http://www.nhk.or.jp/archives/fr_yotei.htm)

1965年2月、戦火の拡大するベトナムに向かった一人の若いカメラマンがいました。沢田教一さん当時28歳、青森県出身の寡黙な青年はそれから数年の間に、優れた報道写真に贈られる著名な賞を次々に受賞し、世界に名を知られる報道カメラマンになります。しかし1970年、沢田さんは取材に向かう車を襲撃され命を落とします。

激しい戦闘の合間に見える人間の生を捉えた彼の作品は、戦争の意味とは何かを強く問いかけます。それは殺されることはあっても殺すことは決してない、カメラマン・サワダのたった一人の戦争でした。

番組は沢田さんが亡くなって12年後、命をかけて撮り続けた5万カットに及ぶネガフィルムから、彼がどんな思いでシャッターを切り、ベトナム戦争をどう見つめていたかを検証していきます。

NHK総合TV「NHK アーカイブス」番組公式サイトより、リンク先も同じ

個人的には、驚くべき偶然と言うほかない。一週間ほど前、もう長らく満杯で本を突っ込んでおく場所としてしか機能していない本棚をゴソゴソしていた。文庫版『泥まみれの死:沢田教一ベトナム写真集』(1999、講談社、講談社文庫)が出てきて、眠る前に少しずつ写真を眺めていたところだった。そして文庫判の小さな写真集のページをめくりながら、この度再放映されるドキュメンタリのことを思い出さずにはいられなかった。

1982年2月26日夜に最初に放送されたこの「NHK特集」が、自分が沢田教一という写真家とその仕事について知ったきっかけだった。番組は、カメラマン沢田の写真がもつ力を十全に伝える。よく知られているように、沢田の写真には、最前線に立つ兵士の前半身を捉えたものが多い。つまり撮影時、彼は戦闘員よりもさらにノーマンズランドに踏み込んで、銃弾が飛来する方向に背を向け、行動を共にしていた米軍側を振り返っていた。

それと同時にこの番組は、戦争という愚行が必然的に孕む歪みを、沢田教一を通じて重層的・象徴的に剔抉している。当時の自分がこれを観ながらボロボロと涙をこぼして泣いたのを、今でも忘れられない。

ヴェトナムの、植民地からの脱却とその後の混乱、内戦。“自由”主義の守護者を標榜する米国と社会/共産主義勢力の前衛を自任するソ連(と中国)とが、いずれも本拠地から遠く離れた異郷・異民族を二分して代理戦争を行なわせる/行なうこと。報道の世界へすら、大国がヒエラルキィの頂点に位置する図式が、なし崩しに持ち込まれる。沢田はその矛盾を背負った/背負わされた“アジア人”の一人だった。

アジアでの同一民族間の戦争を、黄色人種という点では同じ沢田の写真が尖鋭的に報道する。その一方で、白人が牛耳る通信社によって頤使され粗略な扱いを受ける沢田。彼の写真は、アメリカ軍が殺すヴェトコンやヴェトナム人非戦闘員を、解放戦線との戦闘で傷つき死んでいく米兵を、逃げ惑うことしか許されない人々を、被写体とし続け(ざるをえなかっ)た。“西側”友好国としての日本出身、日本人としての沢田の出自と仕事が、否応なく露呈してしまう悲しみとアイロニィ。

今回の再放映は、米国での9.11同時多発テロから3周年にちなんだ由(上掲リンク先冒頭の記述による)。しかし、この番組が描いたのと類似の構図は、ユーゴスラヴィアでもアフガニスタンでもイラクでも成立していたに違いない。

なかなかうまく言葉にできないのだが、冒頭口走ったとおり、私自身はこのドキュメンタリは傑作だと、本放送の際に一度だけ観る機会を得て以来ずっと思い続けてきた。騙されたと思って、ぜひとも観ていただきたいと願う。

なお、上掲リンク先URLは従来同様、今回の「NHK アーカイブス」放送終了後に変更され「放送済み番組」欄へ移動すると推測される。後日修正します(〔04年10月1日追記〕遅くなったが修正した)。

また、本稿のカテゴリは適切なものがないので「books」に。文庫版『泥まみれの死』は、この版元の文庫には珍しく、新本でまだ入手可能なようだ。244頁(四色刷16頁含む)、本体価格600円。

〔04年9月4日追記〕内容的には沢田教一の仕事および写真集についてというよりも、彼をとりあげた放送番組に関わるので、本稿カテゴリを「radio」へ変更した。

category: radio | permalink | Comments(0) | Trackbacks(1) |
STAIRWAY TO HEVEN
カーラジオを"ON"した途端、LED ZEPPELIN の STAIRWAY TO HEVEN が流れてきました。この曲を聴くと、いつもあるテレビドキュメンタリーの映像が脳裏に浮かんでくるのです。「カメラマン サワダの戦争~5万カットのネガは何を語るか」(NHK)。1982年の放送で
from 視人庵BLOG | at 16:34 on 2005/05/15 |
Comments
Care to comment?














About This Site

おもに音楽と読書にまつわる雑感を随時綴っています。

Table of Contents
Recent Entries
Recent Comments
Recent Trackbacks
Credits
  • Most of the photographic images carried here are from the superb collection of free stock photos, stock.xchng
  • CSS and HTML template edited using ComponentSoftware RCS, an excellent RCS suite.
  • Textual contents of this site licensed under a Creative Commons License (by-nc-sa), except where otherwise noted with my sincere acknowledgements.
    (CC)2004–2006 by moondial. Some rights reserved.

    Creative Commons banner

For Syndication
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。