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Halloween, Alaska: "Halloween, Alaska" (self-titled)

Halloween, Alaska 1st album cover

2カ月ほど前の拙稿で、偶然ネット上で音を聴くことができた Halloween, Alaska(リンク先は公式サイト)という米国・ミネソタ州のバンドについてふれた。

しばらくの間は公開されている3曲の mp3 ファイルを楽しんで聴いていたのだが、結局1カ月ほど迷って8曲収録・バンド名をそのままタイトルにしたCD(2003年12月リリース)を購入することにし、7月上旬にサイトでの指示どおり PayPal を通じて決済した。

PayPal を利用したのは私の場合今回が初めてだったが、クレジット・カードさえあれば、昔のように国際郵便為替を組まなくてもクリック数回で海外から取り寄せることができるのは便利だ。とくに今回のようにCD1枚といった比較的小額だとバカにならない郵便為替の手数料も不要で、手軽さを改めて痛感した。

ディストリビュータは New Artist Direct という、大手レコード・レーベルに属さない独立系ミュージシャンたちの作品を多数扱っている(らしい、オンライン?)ショップ。ところがこちらからの注文の直後に発送されたCDは郵便事故に遭ったのか、7月下旬になっても未達。若干の電子メールでの問い合わせを経て、Halloween, Alaska を担当している Grant さんがすぐに別便でもう1度発送してくださった。お詫びのメモとともにバンドの缶バッジも同封されていて、今回は発送から約1週間で到着した。〔2004年8月5日追記:気になる送料はCD1枚で2.99米ドルでした。アルバムの頒布価格は10ドルです〕

前回拙稿では、このバンドの音が、自分が往年のリリース当時よく聴いていた英国のバンド Comsat Angels のアルバム Chasing Shadows (1986) に似ていると書いた。こうしてCDが届いてアルバムを通して聴いてみると、たしかにシンセサイザ類と生楽器(エレキ・ギターも軽いディストーションをかけられた程度の音が多い)の音の使い方や、空間の広がりを感じさせるミックスの仕方など、共通点も多い。ただ、それに加えて、微妙にコード・チェンジをくり返していて、曲の作り方にかなり手が込んでいることにも気づく。その点では Prefab Sprout の全盛期の曲にも似ているところがある。ヴォーカルの声質も高めの声域を中心に使って繊細で、似た印象を受ける。それでいて曲の旋律は奇抜なところがなく耳にすんなりと入ってくる。いささか異色なのは Bruce Springsteen をカヴァした "State Trooper" だが、これはアルバム中でほとんど随一の盛り上がりを後半にかけて示す。

電気/電子楽器を多用していながら、全般に自然で静かな音が鳴っている。歌詞も多くが内省的な感じで、低めの音量で流してもヴォリュームを上げて聴き入ってもいい。お薦めしたい。まずは上掲のサンプル音源をぜひ一度聴いてみてください。

もちろん、こういうバンドの作品が日本のレーベルを通じて売り出されれば、直販や海外取寄せの手間も届くまでのやきもきもなく大歓迎なのだが、どうだろうか。

〔2004年8月5日追記〕 その後、CDのカヴァ表(おもて)面画像の本稿での使用を快諾いただいた。バンドの連絡先にメールを送ったところ、ヴォーカル・ギター担当の James Diers さんから即日返信を頂戴した。記して感謝します。実は何を写した写真なのか、公式サイトでも現物を見てもよくわからなかったのだが、どうやらスピーカ・グリル(?)の穴を撮ったものらしい。

公式サイトから音声アーカイヴへリンクが張られている、彼らの地元所在の公共放送ラジオ Minnesota Public Radio の2003年11月28日付番組 State of the Arts を改めて聴いてみた(番組開始20分過ぎから約8分間)。非常に手際よくまとめられ、ファースト・アルバムからの曲もバンド・メンバーへのインタヴュウの背景で多数紹介されている。

バンドは地元のいくつかのジャズ・コンボおよびインディーズ・ロックバンドのメンバーから構成されている。触媒的な役割を果たしたのがドラマーの David King さん。バンド名は実在の地名ではなく、架空の、一種の「音楽的“理想〔郷〕”(musical destination)」を表わすもの。自分たちの音楽は「静かで雰囲気のあるポップ・ミュージック(quiet, mood pop)」だと言う。また、メンバーそれぞれが多大な影響を受けた1980年代前半のバンドの音を念頭に、懐古やアイロニィを織り込むことなくそれらを今の時代に作り直してみよう、あるいは、電子的な音楽的感触(texture)を電子音楽バンド(electronica band)になることなしに作ってみよう、というように、彼らが意図するところが語られている。全体としてのイメージは Wim Wenders の映画 Paris, Texas (1984) である由。私がちょっと異質に感じた Springsteen のカヴァも、元来デモ・テープだった(はずの)Springsteen のこのソロに近い作品(Nebraska はまさに1980年代前半、1982年リリース)を、現代に自分たちが完成させるとしたらどんなものを仕上げられるか、という意味合いで取り上げたそうだ。

ミュージシャンたちのこうした背景やさまざまな影響源を探るのは楽しいが、キリがないのでこのあたりで切り上げておこう。バンドは今年秋を目標に、現在もアルバム2作目の完成へ向けて作業を継続中とのこと。期待して待ちたい。〔2004年8月5日追記終〕

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