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BBC 年末年始放送分アーカイヴ3題

以下、ご覧のとおり(ジャンル的に)相当バラついているのは毎度のこととしてお赦しを願うとして、この松の内の間に、BBC Radio のウェブサイトからオン・ディマンドで聴取可能なライヴ録音を3つ。どれも、放送日から1週間の期間限定です。

Alban Berg: Wozzeck

Radio 3 にて(英国時間)05年12月31日18時30分から、Opera on 3 で放送。Alban Berg(1885–1935)作曲、1922年完成の無調で書かれたオペラ。放送日時は日本時間では元日の夜明け前3時半からで、どうやら中継だった模様。2006年はこれをリアルタイムで聴いて元旦を迎えた。「年越し早々に、無調(の、しかも三角関係がもつれた挙句の殺人という暗い筋書き、かつ魅力が自分にはさっぱりわからない歌劇)を聴いて(自分の頭は(笑))大丈夫か?」という懸念は杞憂に終わり、約100分・全3幕を聴き終えて、なにか非常に爽快な気分を覚えた。米国 New York Metropolitan Opera 公演(リンク先は同歌劇団公式サイト、当該演目のページ)、James Levine 指揮。

備忘: 上記 NY メトロポリタン・オペラの頁からシノプシスも見られるが、Wikipedia 英語版 同作品の項、また初演時のエピソードも含めた紹介、ヤマハのウェブサイト内、「おんがく日めくり」12月14日の項など参照。

これと次項の Gershwin は、良さそうな音盤をみつくろって買って聴けばよさそうなものだが、どちらも興味を惹かれつつも未聴なままだったので、とりあえず聴いてみた。事前に思っていたほどわかりづらい印象は受けなかった。かえって、鬱々として複雑に響くが同時に推進力を具えたうねるような波が、集まり高まって大波を成すかのごとき力強さに圧倒される。上で言った「爽快な気分」は、この大波をバーンとかぶったような感じのせいか。(私に演奏の可否を論じる能力はないが)歌手・オーケストラともに好演だと感じた。

アーカイヴ化されたものを聴くには、Radio 3 の BBC Radio Player 頁、右側フレームで "Opera On 3" --> "SAT" 〔土曜日放送分〕をクリック(で聴けるはずなのだが、本稿執筆時現在、どうやらリンクの張り方か何かに手違いがあるらしく、別の録音(Leonard Bernstein 作曲 Candide)が再生されてしまう。もう1度か2度は聴き返してみたいので、現在問い合わせ中)。要 RealAudio 再生プラグイン。

George Gershwin: Porgy and Bess

同じく Radio 3、年始特別番組の Musical New Year 2006 で。長尺の特番のトリ、英国時間06年1月1日17時からの放送分。

ジャズ/ポップスを問わず、無数のカヴァが作られたという "Summertime" を含む(ものとしてしか私は知らなかった)、George と Ira の Gershwin 兄弟畢生の大作オペラ。米国 Washington National Opera 公演(リンク先はこれも同歌劇団公式サイト、当該演目のページ)、Wayne Marshall 指揮。こちらは昨年11月に公演が終わっているようなので、生放送ではなく録音らしい。

印象としては、長い……全3幕だが、録音での演奏時間は3時間超。舞台を見ることができず音だけ聴いているとちょっと辛い。第1幕第1場、開幕直後に "Summertime" が歌われるが、もちろんベル・カント唱法によるもので、これが意外と印象が薄い。むしろ、"My Man's Gone Now" の熱唱や、ジャズを超えて黒人霊歌の顕著な影響(を、私はより強く感じた)"It Ain't Necessarily So" などの曲に迫力があった。もっとも、"Summertime" の旋律は全幕を通じて随所に現われる。

作曲の George は 1898年生れ1937年歿で、Berg より一廻りほど若い。Porgy... の完成は1935年で、Wozzeck(初演は1925年の由)より遅れることこれまた10年ほど。このオペラ2作を並べて眺めてみるのはあまり意味がないのかもしれないが、感じたのはそれぞれの特質のようなものの違いだ。つまり、Wozzeck は、たぶんオーケストラとオペラ歌手といういわゆる“クラシック”の道具立てなしでは成立しないのではないか(……と書くと否定的に響くかもしれないが、ここではそういう含意はない。管と弦との組み合わせの、そして“クラシック”の歌い方の特徴を存分に活かしているように思う)。いっぽう Porgy... は、おそらく管弦楽による伴奏無しで、またオペラ歌手が歌わなくとも、さらには曲単位でバラバラに切り刻んでも、十分に生き延びるだろう(……というのは、あまりにも当たり前の感想か。とくに後者については、すでに数々の実例でいわば“実証済み”でもあるのだし)。Porgy... は、オペラ公演よりも、達者な役者と演出によるミュージカル版を、音を聴くだけでなく舞台込みで観てみたい気がする。

備忘: シノプシスを含む詳しい記述が、Wikipedia 英語版 Porgy and Bess の項にある。また、Gershwin コレクションを持つ米国 Library of Congress(連邦議会図書館)の(ウェブ上)展示 American Treasures of the Library of Congress には、肉筆楽譜の画像を掲げた 同オペラの頁 あり。

聴取は、Wozzeck の場合と同様に Radio 3 の Radio Player を開いて、右側フレームの Musical New Year 2006 をクリック。この特別番組自体は、現地時間元日12時40分から20時までの7時間20分と長尺なので、Porgy... だけを聴く場合には、残り3時間強のところまで適宜飛ばす必要があります。

Siousxie and the Banshees 1981年ライヴ

6 MusicMidnight Double Header にて、英国時間06年1月2日0時から放送分。番組名にいうとおり、毎週日曜日の真夜中(日本時間では月曜朝)に、2つの(ロック系)バンド/ミュージシャンのライヴ音源を30分ずつ放送する番組、前半30分(全8曲)。上記ページには「1981年、Warwick University でのライヴ。アルバム Kaleidoscope (1981) リリース後のツアーから」(趣意)とある。Banshees のファン・サイト Fantazee のツアー記録、同年のページによれば、1981年3月9日のようだ。

明らかに当日の公演の抜粋で、ライヴ・アルバム Nocturne(1983)でも聴くことができる曲目(メンバー構成は確認できず。ギターは Robert Smith か?)。それでも、プレイリストにもあるとおり、"Paradise Place""Spellbound""Arabian Knights""Halloween" と続く冒頭から4曲目まで、また最後の "Son Of A Bitch""Monitor" の流れは強力。演奏はもちろんのこと、録音状態や楽器とヴォーカルのミキシングも高水準の出来映えで、20年以上経過したいま聴いても古さを感じない(というのは、贔屓目の勝ち過ぎか。30分と短いので、もう何度も聴いてしまいました)。

聴取は上掲番組ページ右上、「Listen Again to This Show」から。

…………

どうやら2006年も、従来と変わらず(変われず)こんな調子で書き継いでいくことになりそうです。本年も宜しくお願い申し上げます。

category: music | permalink | Comments(2) | Trackbacks(0) |
Comments
『ヴォツェック』と『ポーギーとべス』、どちらも20世紀オペラを代表する作品ですね。
私はオペラはどうも敬遠してしまうのですが、ベルクの作品は、『ヴォツェック』も『ルル』も好きです。
オペラは名作といわれるものも、物語的には単純なものが多く、演劇としての面白さを感じられず、どうしても有名なアリア等を中心にハイライト的な聴き方をしてしまうのですが、ベルクのオペラは物語の面白さと全体を通した音楽の魅力が両方備わっていると思います。作品の救われなさも私の好みに合ってますし(笑)。

対して、『ポーギーとべス』はジャズ・ヴォーカルを聴きなれているせいか、オペラには違和感を覚えてしまいます。
moondialさんのおっしゃるように、私も『オペラ公演よりも、達者な役者と演出によるミュージカル版を、音を聴くだけでなく舞台込みで観てみたい』作品です。

年末年始は充実した音楽生活を送られたようで、羨ましい限りです。
私も好きな音楽を聴きながら新年を迎えたいと思ってはいるのですが、なかなか実現が難しいです。

今年もよろしくお願いいたします。
| Kompf (URL) | at 17:44 on 2006/01/09 |
[Edit/Delete (comment author only)]
Kompf さん、いつもコメントをありがとうございます。こちらこそ今年もよろしくお願いいたします。

昨年12月の「A Bach Christmas」以来、ふだんは全然聴かない BBC Radio 3 ストリームを時々流しっぱなしにするようになり、ウェブサイトをあちこち覗いていたら偶然目にとまりました。

私は、実はオペラ・ミュージカルも含めて演劇全般のおもしろさがいつまでたっても理解できません。とくに音楽劇は、一時期のタモリ(「一瞬前まで普通に科白を口にしていながら、なぜ突然歌い出す?!」)とまったく同じ感じ方(のまま)で、彼があれを言い出した時には大笑いしたものでした。
今回聴いた『ポーギー……』は、ところどころで聞かせる歌があってガーシュインの力を実感できた反面、本文にも書いたように、オペラ歌手とオーケストラを使った作品に仕上げる必然性のようなものが、私自身にはあまりはっきりと理解できなかった点で不満が残りました。もっとも、“歌”にばかり注意を向けて聴いていた私には、管弦楽は文字通りの伴奏としてしか聞こえていなかったのかもしれません。

『ヴォツェック』のBBC経由での今回の放送は、結局アーカイヴ音源へのリンクが修正されず、聴き返すことができませんでした。ウェブサイトなどを見ると(http://www.operainfo.org/)、NY Met は自前の公演の放送権を世界中に売り込んでいるようなので、その関係もあるのかもしれません。
いずれにせよ、なかなかに印象深い音楽だったので、そのうち Kompf さんがこの作品やベルクに関して記事にしてくださるのを待って(笑)、お薦めの音盤で改めて聴いてみたいと思っています。
| moondial (URL) | at 21:07 on 2006/01/09 |
[Edit/Delete (comment author only)]
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