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Robert B Parker インタヴュウ@Dumpster Bust

米国・カリフォルニア州在住の Eric Berlin さんという方のウェブログ Dumpster Bust に、今年(2005年)3月13日に Berlin さんが自ら取材した「スペンサー・シリーズ」の著者ロバート・B・パーカー(RBP, →関連拙稿12)のインタヴュウが掲載されている。長尺で、「Dumpster Bust Interviews: Robert B. Parker」と題された全3部(英文)。

サイン会のため近傍の書店を訪れた作家に Berlin さんが丁寧に問いかけ、RBP も誠実にかつ随所にユーモアを交えて答えており、読み応え十分の見事な会見記に仕上がっている。RBP 作品の愛読者には一読をお勧めしたい。URL は以下のとおり(各回冒頭に記された概要のみ、邦訳してご紹介):

  1. Part I: 作家として世に出る以前・スペンサーの“相棒”ホークのこと・ホークの科白を黒人の喋りらしく書き上げる・スペンサーとスーザンの今後・「スペンサー・シリーズ」最新作 Cold Service (2005) について

  2. Part II: 作家としての基本思想(philosophy)・好き/嫌いな作家・アメリカ探偵小説の基盤を成してきたもの

  3. Part III: さらに作家としての基本思想について・インターネットの突飛さ(vagaries)・心臓内科医の重要性

「スペンサー・シリーズ」でスペンサーとスーザンが愛犬パール(Pearl the Wonder Dog)を飼っているように、実生活でも作家と彼の愛妻 Joan(このインタヴュウでもさんざんのろけている)がパールという名前の犬を飼っているとの話(第1部)は、私には初耳でちょっと驚いた。人物としての魅力の点で読み方によっては主人公スペンサーを上まわるホークは、スペンサーの「裏面/“黒い”側(dark side)」であって、実は二人は本質的には同一人物だと作家が述べるくだり(第2部)は、これもシリーズ通読まだわずかに一度の自分には考えもつかなかったことで大変興味深い。

第3部のみ、エントリ冒頭にある要約はインタヴュウの実際の内容とはかなり違っている。「ネットの突飛さ」は、タイプライタからコンピュータでの執筆へと道具が変わると文体その他にどんな影響が出るかという、以前日本でもワープロが普及した際にしばしば取り上げられた話題。個人的には、ローマ字アルファベットしか使わない場合、さほど関係はないのではと漠然と思っていたが、RBP は計算機上での執筆によって容易になった切り貼りと、それが文章に与える影響についてとくに言及している。インタヴュウ終結部の「心臓内科医」云々は、物書きが世に出るためには何をすべきか、という話。基本的には才能があるか否かで決まる、文章表現に上達の余地はさほどない……等々。

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Tracey Thorn 1曲だけ新規吹き込み?

ebtg(→関連拙稿1)の公式サイトが完全リニューアルされた。どうやら新リミックス回顧盤 Adapt or Die: Ten Years of Remixes (→関連拙稿23)のリリースにタイミングを合わせたようだ。ページ左上の「or ENTER HERE」から要 Flash でサイト内へ。この“新譜”からのものと思われる音源が自動的に流れる。

大幅に整理されたサイトをあちこち覗いても、最早とりたてて言うべきこともない。ただ、「LATEST」頁で、「今回のリミックス新盤が新しいスタジオ録音オリジナル・アルバムの先駆けだと口にして、無駄にファンの期待を煽るつもりはない――新譜制作の計画は現時点ではないから」とある後に、以下のようなちょっと気になる記述があった:

However, Tracey may be appearing on her first collaboration for ages this summer - only one track, but if it comes to fruition of course we will let you know.

今夏リリース予定の誰かのアルバムに、Tracey Thorn がゲスト・ヴォーカルで吹き込みする話でも持ち上がっているものか。もっとも「共作(collaboration)」の詳細もわからず「1曲だけ」、しかも「ありうるかもしれない(may)」とは、あまりにも茫漠とした話ではある。こういう空しい追っ掛け記事を書くのは、これで打ち止めにしよう。

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Smithsonian Global Sound と Moses Asch の Folkways

音楽を中心としたウェブログ(多くはサンプル音源ファイルなども紹介している)の記事アグリゲータ・サイト、mp3blogs.org 経由で。米国の Richard Silverstein さんという方のウェブログ Tikun Olam 所掲、2005年3月13日付「Smithsonian Global Sound: New World Music Research, Education & Download Service」という記事が目にとまった。

米国の Smithsonian Institute(スミソニアン協会、リンク先は公式サイト日本語紹介ページ)が、今年(2005年)2月に Smithsonian Global Sound(以下、SGS)というウェブサイトを開設し、世界各地の(民俗)音楽を収録したアーカイヴをオンラインで試聴・購入可能にしたという。

世界の音楽アーカイヴ

早速このサイトを訪れてみると、地域別・楽器別の検索ページ(サイト・トップ頁上方のナヴィゲイション「Browse Music Globally」より)から、実に豊富な音源が試聴できる。世界が南部アフリカ(サブ・サハラ)・アジア・欧州・中東と北アフリカ・オセアニア(南太平洋島嶼地域を含む)・南北アメリカと6つに分けられ、そこからさらに地域・国・民族などに基づいて細分類されている。もうひとつの楽器による検索では、気鳴(管楽器)・弦楽器・体鳴(パーカッション)・膜鳴(太鼓)・声楽の5つに大別、そこから細分類された楽器には、名前をみてもどんなものだか私には想像もつかないようなものが多数列挙されている。地域と楽器を複合させて検索を絞り込むこともできる。

試聴する場合、オリジナル音源の長さにかかわらず1音源あたり30秒と短いのはちょっと残念。それでも、興味の赴くままにブルガリア歌謡やアフリカ各地のドラム音楽やコーラスなどいろいろ聴いてみると、文字通りの安楽椅子旅行気分をしばし楽しむことができた。昔、短波放送で夢中になって民俗音楽を聴いていたのをまた思い出した。音源の購入は、長さ5分未満のものは1ファイルあたり USD 99セント(オン・ライン決済、要クレジット・カード)。ファイルのダウンロード手順など案内をみるかぎりでは若干ややこしそうな印象を受けるが、私はオン・ラインで音楽を買ったことがないので、使い勝手についてはよくわからない。

このサイトでは嬉しいことにストリーミングによる放送もしている。サイト上方ナヴィゲイションの Features and Education --> Radio Global Sound から。選曲はアルゴリズムで機械的に決めているのか、アフリカ音楽からカリブ海の歌へ、日本の琴独奏からアメリカのブルーズへと脈絡なく自在につながって流れてくる。ストリーミングでは音源の抜粋ではなく、各曲ごとにフルに流れるようだ。

検索ページからの試聴・ストリーミング局ともに要 Flash(Shockwave)。「Play...」を押すと別窓でプレイヤーが起動する。

Asch の Folkways Records

また、Silverstein さんの上掲記事には、SGS に関するルポ(約6分、アメリカの公共ラジオ放送ネットワーク NPR による)へのリンクも張られている。このルポは、SGS 音源アーカイヴの中核を成すコレクションのひとつ、Moses Asch 主宰の Folkways Records(リンク先は Wikipedia 英語版)を中心にとりあげたものだった。

Moses Asch という人も Folkways Records というレーベルも、私は恥ずかしながら今回初めて耳にした。彼と彼のレコード・レーベルは、Woody Guthrie, Pete Seeger など(私でも名前だけは目にしたことがある)北米のフォーク・ミュージックの偉大なミュージシャンたちを多数録音して世に出したことなどで大変よく知られているという。スミソニアン協会公式サイトの関連ページ「Smithsonian Folkways Recordings」や上記 NPR ルポによれば、Asch は1948年から亡くなる1986年まで40年弱の間、ほぼ毎週1枚の割合で2000枚以上のアルバムをリリースし、しかも一度作ったレコードは決して欠品しないようにしていたとのこと。NPR ルポには、大量の在庫を抱えてしまい発送などの手間もかかるそんな商売のやり方では損する一方じゃないかと問われて、「ローマ字アルファベットの“Q”の字は〔英語では〕あまり出番がないが、じゃあ“Q”を使わないことにできるか?」と Asch が反問したという“ちょっといい”エピソードも紹介されていた。

スミソニアンのサイトでは、Asch が蒐集した音源を彼の死後引き継いで拡充してきた同協会が発行しているカタログが PDF で閲覧できる。これを見ると、北米のフォークにとどまらず世界各地の音楽やバラッドから詩人・作家による自作朗読まで多彩な音が収録されているようだ。SGS ではこれに加えて、在インド Archives and Research Center for Ethnomusicology や南アフリカの International Library of African Music などの大規模な民俗音楽アーカイヴと提携してさらに多くの音をオン・ラインで紹介している由。

Asch の遺志は、自分の歿後も「廃盤なし」の方針を堅持してほしいということだったそうだ。インターネットを通じてそれが(少なくとも利用者にとっては)低コストでこうして実現する(提供側の SGS のシステム構築には MSN が関わったとのこと)。飜って小泉文夫や NHK が収録した邦楽(とくに民謡)の貴重なコレクションをもつはずのこの国は……とボヤきかけたら、小泉文夫記念資料室で(アイヌのバラッドのほんの一部が)試聴できるのを知った。

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Can の周辺:インタヴュウほか

以前、David Sylvian への電子メールによるインタヴュウを公開したオン・ライン誌 Spike Magazine(英文)が、Can の2代目ヴォーカリストだった Damo Suzuki(リンク先は同氏公式サイト)へのインタヴュウを掲載している(URL に "0205" とあるので、どうやら05年2月号での公開だったようだ)。

「I Am Damo Suzuki」(在英国・Manchester の同誌スタッフ Craig Johnson さんによる)と題されたこの記事で、伝説化されたこのミュージシャン(すでに50代半ばにさしかかったそうだ)が語る言葉は、こちらは文字面を追って読んでいるだけなのに圧倒される感じがするくらい力強い。冒頭いきなり「創造的な事柄は必ずゼロから始まる(All creative things begin with Zero)」とある。こういうのを聞くと、発言者が日本人だからということで西洋人は禅など連想するのだろうか(……と思うと、ちょっと笑える)。

公式サイトを拝見すると、ちょうど今また来日中(!)。ツアー・スケジュールは驚くほど精力的で、文字通り世界を飛び廻っている。上記インタヴュウによれば、現在行なっている世界ツアーのライヴ録音を中心にしたアルバムを今後すべてCD2枚組で続々とリリースする意向のようだ。私は Can 時代(ということは30年ほど前(?!))の彼の音しか知らない。

また Can の関連で、別のオン・ライン誌 Perfect Sound Forever(PSF, 同じく英文)が、昨年のサイト完全リニューアル後の最近号でいわゆる“ジャーマン・ロック(Krautrock)”を取り上げた何本かの記事をまとめている(おそらく同誌旧稿を整理し直したものと推測される):

  1. PSF Archives Vol.2 (2004)

  2. PSF February 2005 issue 4

1・2ともに各4本の記事。1は Can の中心的メンバーだった Holger Czukay を中心としたもので、1997年の同氏米国ツアー時に取材したインタヴュウ1本、Czukay ご本人執筆の記事2本(「A Short History of Can」と「Czukay on Stockhausen」)ほか。Damo Suzuki との出会いの経緯や Can の自作スタジオ裏話などがおもしろく語られている。

2は Kraftwerk と Tangerine Dream に関わった人たちへのインタヴュウが主で、同じく1997–98年にかけての取材。ドイツの音楽シーンにもまったく昧いので全然知らなかったことばかりだったが、とりわけ(数年から十年程度の周期で、音楽メディアが必ずと言っていいほど持ち上げる)1970年代“ジャーマン・ロック”の実情をうかがい知ることができる「The Real Krautrock Story」が個人的には興味深かった。

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"Friday Rock Show" の Tommy Vance も逝く

英国 BBC Radio 1 で1970年代末から90年代初めにかけて、毎週金曜22時から2時間の音楽番組 "Friday Rock Show" をもっていたディスク・ジョッキー、Tommy Vance が昨日3月6日に亡くなった。享年63歳。昨年(2004年)10月に65歳で同じく急逝した John Peel(関連拙稿12)よりもさらに若い。

(故人を貶める意図なく)客観的にみて、ユニークで幅広い音楽的嗜好を誇り、夥しい Peel sessions 音源の放送や音盤化を通じて世界的に知られた John と並べると、Tommy Vance の英国外での知名度は比較にならないかもしれない。私自身も、彼の "Friday Rock Show" での Roger Waters 独占インタヴュウ(以前別稿でふれた)を聞く機会を得られなかったなら、おそらく憶えていなかっただろう。この "Friday..." という番組自体には、別稿で書いたとおり私自身はさほど強い印象を受けなかった。しかし、ラジカセにかじりつくようにして耳を傾けた Roger へのインタヴュウでの Tommy Vance の低音で苦味ばしった声は、今でも記憶に灼きついている。そしてこのインタヴュウで、陰鬱に訥々と語る Roger から、彼は実に巧みにアルバムの核心を衝くモチーフを聞き出していた。

訃報をみると、彼の声質は "gravelly voice"(「砂利 (gravel) のような」、転じて「ざらついた」声)と形容されていたそうだ。彼のマネジメント事務所(?)のウェブサイトにある紹介によれば「特徴的な声を保つために“砂利でうがいをしている”という噂を、本人は強く否定している」とある。その独特の渋い声を生かして、テレビ・ラジオのCM などで吹き替え(voice over)やナレイションを無数に担当していた由。

一方で彼も John Peel 同様にラジオに深く関わっていた。John の経歴と相当重なるのを今回初めて知ってかなり驚いたが、Tommy もまた米国でラジオ局ディスク・ジョッキーとしてのキャリアをスタートさせ、その後母国に戻り海賊局の Radio Caroline、同じく海賊局で John もディスク・ジョッキーをしていた Radio London、さらに英国の対岸よりかなり内陸に入ったルクセンブルクの送信所から大出力で英語放送をしていた民放局 Radio Luxemburg(ほとんどの番組は在ロンドンの同局スタジオで制作されていたらしい。参考:Wikipedia 英語版「Radio Luxemburg」の項)などで番組を持った。1978年に始まった "Friday Rock Show" は15年間続いたとのこと。有名人へのインタヴュウは同氏の得意分野だったようで、キャリアを通じて「チャールズ皇太子から Rolling Stones まで」(下記 BBC 死亡記事)1万人以上を数えるそうだ。

また一人、イギリスのポップス/ロックが最も豊穣だった一時代を直に知る人がいなくなってしまった。御冥福を祈ります。

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  • 急逝を伝える BBC の死亡記事。本稿執筆時点で、英国発行の新聞社ウェブサイトの訃報はこの記事とほとんど同内容。

  • 以下、ウェブ上で見つかる Tommy Vance 略歴その他のリソースをいくつか:

    • Metafilter の関連記事「RIP Tommy Vance」経由で、BBC Radio 1 の“非公式歴史記録”サイト Radio Rewind 内、「Tommy Vance」。ページ下方にはオーディオ・クリップ15本ほどへのリンクがあり、彼の "gravelly voice" を聞くことができる。

    • (主に英米両国の?)ラジオ業界人名鑑 440: Satisfaction 内、故人の在籍局履歴。また同サイト所掲、リスナーだった人から寄せられた、同氏の英国での仕事の一端を伝える手紙

    • 放送・音響技術者集団の会社になってしまった(?)らしい元海賊局 Radio London の現公式サイト内、「The Radio Caroline 60s Scrapbook」では、この時代の Tommy Vance へのインタヴュウを含む新聞記事や写真、Radio Caroline の様子を窺える写真など多数。

    • 同じく海賊局時代の Tommy の声を聞くことができる同氏履歴The Pirate Radio Hall of Fame 所掲。

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