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Mogwai ライヴ@NPR

英国スコットランド、Glasgow を拠点とする Mogwai による一昨日(2006年)5月10日(現地時間)、米国 Washington DC、Club 9:30 でのライヴをネット経由で同時放送した NPR(National Public Radio) の音楽番組 All Songs Considered(ASC) が、同日の音源をオン・ディマンドでストリーミング聴取可能にしている(各リンク先はそれぞれの公式サイト、トップ頁宛)。詳細は、同番組の当該ページ「Scotland's Cosmic Rockers Mogwai in Concert」にて。

ASC は、以前 Sigur Rós の Washington DC 近郊でのライヴを同時ウェブキャストした番組(→関連拙稿)で、その後もロックに限らず多方面の音楽を特集し、順調にアーカイヴを充実させている。番組で収録したライヴ音源のほとんどが、放送後もオン・ディマンドでストリーミング聴取できる。

同番組の最新情報は、不定期のニューズレター(要購読申込み)や、RSS フィード(この "Live Concert Series" 関連フィードの URL は、上掲 Mogwai の頁にあるとおり http://www.npr.org/rss/rss.php?id=4627437)を通じて最新情報を得ることが可能。

さらに、ストリーミングでの公開後しばらくして上記 ASC 頁にはリンクが追加され、同音源全篇がダウンロードによりローカルに保存可能になっている(mp3 形式、ファイル・サイズ80MB強。エンコーディングのビットレイトは128kbpsで、オン・ディマンドによるストリーミング音源の64kbpsより高い)。収録されている演奏の尺は、20分近いアンコールと併せて80分強。番組全体は87分ほど、下記の演奏曲目からすると、収録・放送されたのは当日のライヴの一部のみと推測される。

Mogwai の上掲公式サイトは、たしか遅くとも昨年前半までは日録めいた記述が随時書き込まれ、かなり頻繁に更新されていた。その後いつかの時点で若干形式が変わったらしく、本稿執筆時点現在までに私が確認できたかぎりでは、今回のウェブキャストあるいはその後の音源公開についての公式アナウンスは、バンドのサイトでは(まだ)されていないようだ。

同日のセットリストは、現時点での最新アルバム Mr Beast (2006) 関連のサイト Mr Beastmap の記述によれば、以下のとおり:

  1. "Hunted by a Freak"*

  2. "Friend of the Night"*

  3. "Summer"

  4. "Travel is Dangerous"

  5. "Stanley Kubrick"

  6. "Acid Food"*

  7. "Ithica"*

  8. "Yes, I Am a Long Way from Home"

  9. "Xmas Steps"

  10. "Stop Coming to My House"

  11. "New Paths to Helicon"

  12. "Glasgow Megasnake"

  13. "You Don't Know Jesus"

  14. "We're No Here"

このうち、アステリスク(*)を付した曲は、冒頭から63分付近、アンコールの直前で今回の番組ホスト Bob Boilen さんが曲名を挙げているもの。私自身は彼らの既発表曲を一聴すぐに同定できるほどには Mogwai の各アルバムを聴き込んでいないので、今回公開された音源ファイルに、上記のほかにどの曲の演奏が含まれているのかは未確認です。

ASC の上掲ページが文中にちりばめている「space/cosmic rock」といった大時代な形容句は問題外として、ここで聴くことができる演奏自体は悪くない。手慣れていて実に手堅い。ただ、今回の音源を聴いて、音盤を通じて彼らのスタジオ録音の音を聴いている場合と同様に感じたのは――私は残念ながら彼らのライヴを聴いた経験が一度もないので想像するほかないが――、このバンドは絶対的にライヴを身上とし、彼らの音楽はおそらく生演奏の(迫力というよりも)“音圧”とともに身体で実感すべき類のものではないか、という点だ。生身でその場に立ち会わなければわからないこと/ものがある。このライヴ音源もまた、新譜収録曲も含めその意味ではやや醍醐味というかダイナミズムに欠け、彼らがバンドとしてもつポテンシャルを伝えきれていない嫌いがあるように思えた。

それでも……今年1月末に東京で Mogwai クラブ・デイトがあったことを終了後しばらくしてようやく知った間抜けな私には、それなりに貴重な音源でした。その時の様子を思い出しつつこれを聴くことができる方々がうらやましいかぎりです。

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諸般の事情から、これで2度めを数える長期更新中止を余儀なくされ、前回更新停滞期間のほぼ倍にあたる、丸々3カ月のブランクを作ってしまいました。前回更新からしばらくの間、最低でも月に1度は更新し、(今さら空しいあがきながら)せめて月別アーカイヴでは欠落を作らないようにしたいという希望をもっていましたが、生活パターンが従前とはまったく変わったためまとまった物を書く時間がほとんどとれず、それすら果せない結果となりました。今後についても、更新頻度の向上とエントリ内容の充実との両面にわたって極めて心許ないのですが、時間を作ってできるかぎり更新を続けたいと考えています。この間、更新を期待してご訪問いただいた方々には、衷心よりお詫び申し上げます。

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"I have a dream": 米国の MLK Day に

報道機関サイトやウェブログのなかで、米国発信のものには、彼の国で Martin Luther King, Jr (MLK、マーティン・ルーサー・キング牧師) の誕生日(1929年1月15日)にちなんで設けられた連邦レベルの休日、MLK Day に言及している記事が散見した。毎年1月第3月曜日とのことで、今年2006年は今日1月16日だそうだ。Wikipedia 英語版 MLK の項の関連記述(→「Legacy」)、また MLK Day の項によれば、この休日制定の法案にサインした米国大統領は Ronald Reagan だった由。やや意外に思った。そもそも、米国がこうした休日を設けていることを、私は今年初めて知った。

これまでに見聞きした演説(と、その録音や録画)のうち、自分にとって最も印象深く、心を揺さぶられた二つの一方が、"I have a dream" 演説として有名な、1963年8月28日 Washington DC での MLK によるものだ。

いかなる演説も、(多くの場合)不特定多数の聴衆に向かって自らの信じるところや主張を語りかけようとする点で、おそらく定義上(そして徹頭徹尾)政治的な行為であるのだろう。まさにそのゆえに、演説から政治的性格を完全に抜き去ったうえで聴き、メッセージを受け取ることなど、そもそも不可能なはずだ。だから私のような聴き方は邪道なのかもしれない。

それはそれとして……というような曖昧なつなぎ方で書き続けては、本来いけないのだ、が……、(「煽り立てる」というよりもむしろ)心を攪拌し文字通りに揺さぶり動かすという意味でのアジティション(agitation)の“実効”からすれば(/しても)、MLK のこの演説は、やはり群を抜いた水準にあると思えてならない。文字を追って読むのではなく、語られて耳を通じて届く言葉のもつ(恐るべき)力を、改めて実感できる好適な例ではないだろうか。

MLK のこの有名な演説(のおそらく全篇か? 未確認。音源の尺は16分28秒)を、ウェブ上で探していて昨年12月ごろにみつけた。「政治的に意義深い音声素材の検索可能なアーカイヴ」と謳うウェブサイト History and Politics Out Loud 内、「Rev. Martin Luther King, Jr. delivers his most famous address, "I have a dream"」(MLK 師の最も世に知られた演説 "I have a dream" の実況録音)から聴くことができる。要 Real Player。字幕が音声と同時進行で出るのがひじょうに便利。また上掲ページからも「View Transcript/log」をクリックすれば、文字に起こされた演説を読むことが可能。

演説冒頭は、当時からほぼ100年遡った Abraham Lincoln による『奴隷解放宣言(Emancipation Proclamation)』(1862–63)にふれて、「それから100年経った今でもしかし……」と続く。終結部、"Stone Mountain of Georgia," "Lookout Mountain of Tennessee," "every hill and molehill of Missisippi" といったアメリカ南部諸州の名前が叫ばれる一段、これらの地名に込められた MLK の思いのようなものが直接伝わってくるような気がして圧巻だ。さらに:

Let freedom ring. And when this happens, and when we allow freedom ring — when we let it ring from every village and every hamlet, from every state and every city, we will be able to speed up that day when all of God's children — black men and white men, Jews and Gentiles, Protestants and Catholics — will be able to join hands and sing in the words of the old Negro spiritual: "Free at last! Free at last! Thank God Almighty, we are free at last!"

こう終わる、今から早くも40年以上昔のことになってしまったこの演説にまつわる本稿を、長らく冬眠していた pipe dream つまりは“泡沫(うたかた)の夢”のカテゴリに入れる/入れざるをえないことに思い至せば、何をか言わん。

本当のところはしかし、当サイト現行の分類に適切なカテゴリがないに過ぎない。もとより、拙文をお読みくださったほとんどの方が、この演説の一部なりと必ずどこかで耳にしておられることと思います。たいへん失礼しました。

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Genesis ライヴ@Empire Pool, Wembley, London, 1975

最近数件、BBC ラジオ番組アーカイヴの単なるウォッチ記事ばかり連発している。しかしこのところ個人的に興味深いものが次々と放送されていて、つい……。ご容赦願いたい。

前回(06年)1月2日には Banshees 絶頂期(のひとつ?)のライヴ(→関連拙稿1)を放送した 6 MusicMidnight Double Header は、本日9日の回で、Peter Gabriel(→関連拙稿2)在籍時代最末期、1975年、英国ロンドン Wembley の Empire Pool における Genesis ライヴを1時間にわたって放送した。すでにアーカイヴ化されており、これから1週間のあいだ、上掲番組ページからオン・ディマンドで聴取可能。

脱線。Empire Pool は後の Wembley Arena のことで、1934年竣工。英国 Grade II の歴史的建造物(→関連拙稿3)に指定されている由。現在再開発中とか。ロンドン Borough of Brent 公式サイト内「Wembley Arena」、Wikipedia 英語版 Wembley Arena の項など参照)

番組中のアナウンスでは明言されないが、正確な公演日時は、Gabriel 在籍時代の Genesis について詳しいファン・サイト Genesis(?)にあるツアー記録当該頁によれば、1975年4月14日–15日。2日間のこの Wembley 公演を収めた非正規音盤に関する記録を勘案すると、BBC が当時録音・放送したのはどうやら4月15日の演奏らしい。曲目は、冒頭の "Watcher of the Skies"(下記の BBC 頁では "Watchers of the Sky" となっているが…… Foxtrot(1972)所収)を除いて、すべて Gabriel 時代 Genesis 最後のオリジナル・アルバム The Lamb Lies Down on Broadway(1974)から。詳細は「Tracklisting」頁で。

関連するウェブ上の記述を探して読んでみると、長年にわたり非正規音盤で出廻っていたらしいこの公演の評価は高いようだ。しかし今回の放送分を聴く限りではやや不満が残る。ずっと以前、NHK FM で放送された Lamb... のライヴ(おそらくほぼ確実に NHK が BBC から買った音源)では、スタジオ録音を軽く凌駕する圧倒的迫力のインストゥルメンタルも含まれていて、その演奏を初めて聴いた時、私などは当時のこのバンドが持っていた演奏力の高さ、底力を(恥ずかしながら初めて)認識したほどの出来映えだったのだが……今回、それに類似の部分("Evil Jam" とされている箇所など)はあくまでそこそこの出来に聞こえる。もっとも今回の放送も、もっと長尺の元録音からの抜粋だと思われるので、私の記憶に強い印象を残した演奏は、この同じライヴで今回はカットされた部分に含まれているのかもしれない。

それでも、この“1時間版”ライヴでも全篇を通じて Gabriel のヴォーカルはかなり好調、ドラムの Phil Collins は抜群の切れ味を披露している。

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Aaron Copland 関連

「最もアメリカ的」と呼ばれている(らしい)この作曲家(1900–1990、指揮と著述も)の生誕100年を記念したウェブサイト Copland 10 x 10「10 Legacies: The Influence of Copland」(10の遺産:コープランドの影響)第9条にこうある:

1970年代、多くのポップス・ファンは Emerson, Lake & Palmer のおかげで Copland の音楽を初めて知ることになった。彼らはアルバム Works(1977) に、大幅にアレンジを加えて演奏した "Fanfare for the Common Man" を収録している。

私はまさしくこのクチで、アルバム発表当時、“ELP バージョン”冒頭の高らかにすっきりと響くこのファンファーレ(の部分だけ(笑))に魅了されたのをよく憶えている。しかし、元々は Aaron Copland 作曲のものだとは、迂闊にもずいぶん長い間知らなかった。

関連記事を書くたびにお断りしているとおり、私はいわゆる“クラシック”音楽については“現代音楽”も含めてまったく昧い。したがって、この作曲家と彼の作品が概してどのような評価を受けているのか、何ひとつ知らないことを、重ねてお詫びしておきます。

昨年11月末に偶然、(そもそもは Gershwin を聴いてみようと思った) NPR の番組「Young Artist in Residence: Dvorak and Copland from Violinist Colin Jacobsen」で、 Copland 作曲 "Sonata for Violin and Piano"(1943)の演奏を聴く機会を得た。番組内での演奏の可否も私にはわからないが、このソナタの、単純と言ってもいいほどに平明でありながら、静謐で心に沁み入ってくるような第2楽章が、強く印象に残った。それをきっかけに、上記“ELP バージョン”絡みのことも思い出し、例のごとくウェブ上でいろいろ関連リソースを探し始めた。

そうこうするうち、今度は BBC Radio 3「Composer of the Week」(放送は日本時間で21時から1時間)という番組で、たまたま今週(2006年1月2日–6日)、Copland が特集されているのに気づいた。各回1時間・全5回の放送で、Copland のキャリアと作風の変遷を年代を追って紹介している。ストリーミングを通してオン・ディマンドで聴けるのは、BBC の場合放送から1週間に限られているので、もし興味をお持ちの方がいらしたら間に合うように、またあわせて自分の備忘も兼ねて、Copland 関連のウェブ上で参照可能な情報をまとめておきます。

  • Copland について概略を知るために、Wikipedia 英語版 Copland の項。同項所掲の作品リストは "selected" とされていて、網羅的ではないようだ(後述)。日本語版の記述は、現時点では簡略。

  • ほかに、(American Mavericks(→関連拙稿)を制作・放送した)米国の公共放送局 Minnesota Public Radio(MPR)による、上掲 Copland 10 x 10。ここでは、標題にあるとおり、10の段階に分けた略歴・傑作選10曲……など、10の切り口から各々10箇条ずつ、合計100項目で Copland の音楽と人柄を簡潔に(しかしわかりやすく)紹介している。「10 Audio Clips」は、(残念ながら)標題どおり、代表作の短い抜粋のみ試聴可能。

  • 主だった作品をきちんと聴くには、American Mavericks 公式サイトのほうがいい。現時点で12曲分がオン・ディマンドで聴取可能。Listening Room にて。さらに同ドキュメンタリ第3回「Oh, to be popular!: Modernism and Populism」 では、番組前半でかなりの時間を割いて Copland の業績を追っている。その語り部分の原稿はこちらで。

  • 2000年の生誕100周年を記念して、NPR では特集を放送したようだ。一部を除いて番組音源を聴くことはもうできなくなっているようだが、特設サイト The Aaron Copland Centennial があり、MPR の Copland 10 x 10 とほぼ同趣向の Copland 紹介がある。しかしそちらよりも、「The Copland Story」(?)頁のほうが、作曲家への長いインタヴュウを始め関連番組ページ(ストリーミングは本稿執筆時点でも可能)や資料へのリンクを集めてあり、利用価値が高いかもしれない。

  • 1950年代前半の米国を席捲した悪名高い赤狩り(Red Scare, McCarthyism)で、作曲家として駆け出しの頃から米国内の共産主義的な芸術/社会運動に関わっていた Copland も標的にされた(ということを、今回初めて知った)。再び MPR のサイト内、「Conscience vs. McCarthy: the political Aaron Copland」(05年5月3日付、Bill Morelock さん執筆)参照。番組の音源は聴けないが、当時の Copland の、この嫌疑に対する周到かつ慎重な対処の仕方が窺える、かなりまとまった記述がある。同頁末尾に、このルポの情報源として Howard Pollack 著の評伝 "Aaron Copland: The Life and Work of an Uncommon Man"(University of Illinois Press, 2000)が挙げられている(Google によれば http://www.music.uh.edu/people/pollack.html に University of Houston 教員の Pollack 氏のプロフィール頁があるが、本稿執筆時現在不達)。

  • 資料篇としていくつか。米国連邦議会図書館(Library of Congress)は The Aaron Copland Collection Ca. 1900 – 1990 を持ち、ウェブ上でも肉筆楽譜・原稿・書簡などの画像を閲覧できる。

  • 主要作品リスト(作曲年次順)は、上掲 Wikipedia 英語版のほかに、作曲家の自宅を保存し、また遺志を継いで若い音楽家/作曲家の育成を趣旨とする Copland House サイト内、「List of Works」にもある。

  • ディスコグラフィを標榜するものは、Copland の主要音楽レーベルだった(らしい)Sony Classical に2つ(「Aaron Copland's Discography」「Aaron Copland: Discography」)あるが、どちらも自社の音盤しか挙げていない。

  • 以下くり返しになるが、Copland 作品の演奏を聴くことができるラジオ番組のアーカイヴ。上掲、"Sonata for Violin and Piano" の NPR 「Young Artist in Residence」での演奏(05年11月30日放送)、談話部分を除いた演奏時間は約20分(第2楽章は、現在の番組アーカイヴ・ファイルで9分40秒経過後ころから)。ヴァイオリンは Colin Jacobsen、ピアノ Marija Stroke。

    冒頭の曲紹介によれば、私が魅かれた第2楽章は、Copland が親友の戦死を知り、彼を悼んで書かれたものである由。(NPR のウェブサイトでのこれまでの動向から、年が改まって "Artist in Residence" が交代するとすぐに消えることはないとは思うが、この音源がいつまで提供されるかは未詳。)

  • 同じく上掲、BBC Radio 3 の「Composer of the Week」、Copland の週トップ頁。盟友で Copland にとって最大の理解者とも言われる(らしい)Leonard Bernstein 指揮・New York フィルの "Fanfare for the Common Man" 、それに(ジャズ)クラリネット奏者 Benny Goodman からの委嘱で書かれた、Goodman 演奏・Copland 指揮による "Clarinet Concerto"(1947–48)は第3回に。1942年作曲の "Fanfare..." が、第二次世界大戦時アメリカの戦意高揚のために委嘱された作品だったことも、今回初めて知った。

以下はかなり気が引けるので、追記にて。

>> More
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BBC 年末年始放送分アーカイヴ3題

以下、ご覧のとおり(ジャンル的に)相当バラついているのは毎度のこととしてお赦しを願うとして、この松の内の間に、BBC Radio のウェブサイトからオン・ディマンドで聴取可能なライヴ録音を3つ。どれも、放送日から1週間の期間限定です。

Alban Berg: Wozzeck

Radio 3 にて(英国時間)05年12月31日18時30分から、Opera on 3 で放送。Alban Berg(1885–1935)作曲、1922年完成の無調で書かれたオペラ。放送日時は日本時間では元日の夜明け前3時半からで、どうやら中継だった模様。2006年はこれをリアルタイムで聴いて元旦を迎えた。「年越し早々に、無調(の、しかも三角関係がもつれた挙句の殺人という暗い筋書き、かつ魅力が自分にはさっぱりわからない歌劇)を聴いて(自分の頭は(笑))大丈夫か?」という懸念は杞憂に終わり、約100分・全3幕を聴き終えて、なにか非常に爽快な気分を覚えた。米国 New York Metropolitan Opera 公演(リンク先は同歌劇団公式サイト、当該演目のページ)、James Levine 指揮。

備忘: 上記 NY メトロポリタン・オペラの頁からシノプシスも見られるが、Wikipedia 英語版 同作品の項、また初演時のエピソードも含めた紹介、ヤマハのウェブサイト内、「おんがく日めくり」12月14日の項など参照。

これと次項の Gershwin は、良さそうな音盤をみつくろって買って聴けばよさそうなものだが、どちらも興味を惹かれつつも未聴なままだったので、とりあえず聴いてみた。事前に思っていたほどわかりづらい印象は受けなかった。かえって、鬱々として複雑に響くが同時に推進力を具えたうねるような波が、集まり高まって大波を成すかのごとき力強さに圧倒される。上で言った「爽快な気分」は、この大波をバーンとかぶったような感じのせいか。(私に演奏の可否を論じる能力はないが)歌手・オーケストラともに好演だと感じた。

アーカイヴ化されたものを聴くには、Radio 3 の BBC Radio Player 頁、右側フレームで "Opera On 3" --> "SAT" 〔土曜日放送分〕をクリック(で聴けるはずなのだが、本稿執筆時現在、どうやらリンクの張り方か何かに手違いがあるらしく、別の録音(Leonard Bernstein 作曲 Candide)が再生されてしまう。もう1度か2度は聴き返してみたいので、現在問い合わせ中)。要 RealAudio 再生プラグイン。

George Gershwin: Porgy and Bess

同じく Radio 3、年始特別番組の Musical New Year 2006 で。長尺の特番のトリ、英国時間06年1月1日17時からの放送分。

ジャズ/ポップスを問わず、無数のカヴァが作られたという "Summertime" を含む(ものとしてしか私は知らなかった)、George と Ira の Gershwin 兄弟畢生の大作オペラ。米国 Washington National Opera 公演(リンク先はこれも同歌劇団公式サイト、当該演目のページ)、Wayne Marshall 指揮。こちらは昨年11月に公演が終わっているようなので、生放送ではなく録音らしい。

印象としては、長い……全3幕だが、録音での演奏時間は3時間超。舞台を見ることができず音だけ聴いているとちょっと辛い。第1幕第1場、開幕直後に "Summertime" が歌われるが、もちろんベル・カント唱法によるもので、これが意外と印象が薄い。むしろ、"My Man's Gone Now" の熱唱や、ジャズを超えて黒人霊歌の顕著な影響(を、私はより強く感じた)"It Ain't Necessarily So" などの曲に迫力があった。もっとも、"Summertime" の旋律は全幕を通じて随所に現われる。

作曲の George は 1898年生れ1937年歿で、Berg より一廻りほど若い。Porgy... の完成は1935年で、Wozzeck(初演は1925年の由)より遅れることこれまた10年ほど。このオペラ2作を並べて眺めてみるのはあまり意味がないのかもしれないが、感じたのはそれぞれの特質のようなものの違いだ。つまり、Wozzeck は、たぶんオーケストラとオペラ歌手といういわゆる“クラシック”の道具立てなしでは成立しないのではないか(……と書くと否定的に響くかもしれないが、ここではそういう含意はない。管と弦との組み合わせの、そして“クラシック”の歌い方の特徴を存分に活かしているように思う)。いっぽう Porgy... は、おそらく管弦楽による伴奏無しで、またオペラ歌手が歌わなくとも、さらには曲単位でバラバラに切り刻んでも、十分に生き延びるだろう(……というのは、あまりにも当たり前の感想か。とくに後者については、すでに数々の実例でいわば“実証済み”でもあるのだし)。Porgy... は、オペラ公演よりも、達者な役者と演出によるミュージカル版を、音を聴くだけでなく舞台込みで観てみたい気がする。

備忘: シノプシスを含む詳しい記述が、Wikipedia 英語版 Porgy and Bess の項にある。また、Gershwin コレクションを持つ米国 Library of Congress(連邦議会図書館)の(ウェブ上)展示 American Treasures of the Library of Congress には、肉筆楽譜の画像を掲げた 同オペラの頁 あり。

聴取は、Wozzeck の場合と同様に Radio 3 の Radio Player を開いて、右側フレームの Musical New Year 2006 をクリック。この特別番組自体は、現地時間元日12時40分から20時までの7時間20分と長尺なので、Porgy... だけを聴く場合には、残り3時間強のところまで適宜飛ばす必要があります。

Siousxie and the Banshees 1981年ライヴ

6 MusicMidnight Double Header にて、英国時間06年1月2日0時から放送分。番組名にいうとおり、毎週日曜日の真夜中(日本時間では月曜朝)に、2つの(ロック系)バンド/ミュージシャンのライヴ音源を30分ずつ放送する番組、前半30分(全8曲)。上記ページには「1981年、Warwick University でのライヴ。アルバム Kaleidoscope (1981) リリース後のツアーから」(趣意)とある。Banshees のファン・サイト Fantazee のツアー記録、同年のページによれば、1981年3月9日のようだ。

明らかに当日の公演の抜粋で、ライヴ・アルバム Nocturne(1983)でも聴くことができる曲目(メンバー構成は確認できず。ギターは Robert Smith か?)。それでも、プレイリストにもあるとおり、"Paradise Place""Spellbound""Arabian Knights""Halloween" と続く冒頭から4曲目まで、また最後の "Son Of A Bitch""Monitor" の流れは強力。演奏はもちろんのこと、録音状態や楽器とヴォーカルのミキシングも高水準の出来映えで、20年以上経過したいま聴いても古さを感じない(というのは、贔屓目の勝ち過ぎか。30分と短いので、もう何度も聴いてしまいました)。

聴取は上掲番組ページ右上、「Listen Again to This Show」から。

…………

どうやら2006年も、従来と変わらず(変われず)こんな調子で書き継いでいくことになりそうです。本年も宜しくお願い申し上げます。

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